漫画「火葬場のない町に鐘が鳴る時」あらすじ全編と最終回解説!(ネタバレ注意)登場人物まとめ
2024.10.14更新
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漫画「火葬場のない町に鐘が鳴る時」は2015~2019年に「週刊ヤングマガジン」にて連載されていた大人気漫画です。
ここでは「火葬場のない町に鐘が鳴る時」全編のあらすじを解説を行っていきたいと思います。
また登場人物も一覧形式でまとめていますのでご確認ください。
(本記事はネタバレを含む場合がありますので漫画を読んでからご覧になる事を推奨します)
初版発行日 | 2015年6月27日発売 |
作者 | 原案:碧海景、作画:和夏弘雨 |
巻数 | 全14巻(コミックス) |
ジャンル | サスペンス |
Wikipedia | 火葬場のない町に鐘が鳴る時のWikipediaはなし |
「火葬場のない町に鐘が鳴る時」冒頭のあらすじ
卯月勇人は幼少期人口6000人のみとず町に住んでいました。
父親の仕事の都合でみとず町を離れた勇人ですが10年後、再びみとず町に住むことになります。
都心からド田舎に戻る勇人ですが、この町には勇人の初恋の相手である咲がいた為、勇人の心は弾んでいました。
町を探索していた勇人は咲と再会する事になります。
咲に何も言わずに町を去っていった勇人を責めながらも世間話を始めますが、時刻が18時になった時に鳩時計が鳴ります。
すると今まで普通に話していた咲が血相を変えて自宅に帰ろうとします。
咲の様子から勇人は事情を聞くと以下の事を話します。
- 咲の言い伝え
- 勇人たち家族がみとず町から引っ越してから町には大きな変化があった。
夕方6時を過ぎると町には不思議なチャイムが鳴る。
その音を聞いたら夜明けまで絶対に外へ出てはいけない。
外に出ていると冥土様が迎えにくる
勇人は昔話の怪物で子供の躾に使われる迷信だと信じていませんでしたが、18時を過ぎると鐘が嫌悪感のある不協和音が鳴り、激しい頭痛に襲われます。
咲は建物に入るよう勇人を促しますが、勇人はボロボロの姿をした人影を見つけ、駆け寄るとその人影はボロボロの視線を向けて襲い掛かろうとします。
咲が人影を蹴り飛ばしてなんとか建物に入ると勇人に対して「今見たのは冥土様だ」と伝えます。
果たして、みとず町にはどんな秘密が隠されているのか?
「火葬場のない町に鐘が鳴る時」登場人物
「火葬場のない町に鐘が鳴る時」に出てくる登場人物をおさらいします。
終盤から登場する人物もいますので、「火葬場のない町に鐘が鳴る時」を読んでいない方は先に漫画を読んで頂くことを推奨します。
「火葬場のない町に鐘が鳴る時」に出てくる登場人物は以下の通りです。
- 主な人物(登場人物)
- 卯月勇人:本編の主人公
豊橋咲:勇人の幼馴染
山神龍児:通称ドラゴン、勇人・咲の幼馴染
山神典禅:ドラゴンの父親
卯月和馬:勇人の父親
卯月怜香:勇人の母親
冬雨蓉子:拾われて育てられた子供、看護系短大生でごん子と名乗る
冬雨静孝:フリーライターで武器も多少扱える
冬雨奈央:ごん子の妹、正式な家の子
- 三途十弥坊関係者(登場人物)
- 卯月諌未:和馬の兄。医者でみとず町の町長
戒斗:三途十弥坊の一人(悪口坊)
雪割(ハル):三途十弥坊の一人(両舌坊)。雪割のもう一つの人格
佐倉倉次郎:三途十弥坊の一人(偸盗坊)
右貴:三途十弥坊の一人(慳貧坊)
田中伸夫(田伸):三途十弥坊の一人(邪見坊)
出宮未言:三途十弥坊の一人(妄語坊)
三社空麗:三途十弥坊の一人(綺語坊)
蓮:雪割春穂の弟(未言・空麗の弟分)
- みとず町の住人(登場人物)
- 雪割春穂:みとず町の住人。相性はハルちゃん
与一:みとず町の住人
関八郎:みとず町の住人
吾郎作:みとず町の住人、過去に町長批判をした
彦弥:奥三途州の住人
ろおりい:後世「老龍上人」として語り継がれた賢者
以下にてプロローグ以降のあらすじを紹介したいと思います。
「火葬場のない町に鐘が鳴る時」本編のあらすじ
「火葬場のない町に鐘が鳴る時」本編のあらすじを紹介します。
まだ「火葬場のない町に鐘が鳴る時」を読んでいない方は最初に漫画を読んで頂くことをオススメします。
火葬場のない町の冥土様に関する噂
なんとか建物に入った咲と勇人
咲は冥土様に関わらないようきつく言いますが、勇人は咲の言う事に耳を貸さずにドアを開けてしまいます。
すると冥土様に腕を掴まれて激しく引き込まれます。
必死に抵抗する勇人は小豆を蒔いて何とか冥土様を退散させます。
激しい攻防から咲は疲れて寝てしまいます。
その後、勇人の携帯電話に見知らぬ番号から電話がかかってきます。
電話主はヤマガミという人物
卯月勇人よ、出て行け!
みとずはお前が帰ってくる場所じゃない!
おまえが出ていなければ豊橋咲は不幸になるぞ!
ヤマガミは上記のように話して電話を切ります。
咲の部屋の中から冥土様に繋がるヒントを探る勇人は卒業アルバムを見ていると「山神」という名前札をつけた男の子を見つけます。
ここで勇人はドラゴンと呼ばれる子供の事を思い出します。
- ドラゴンとの思い出
- 勇人が咲と二人で遊んでいた頃、家出をして遠くからやってきたという少年が声を掛けてきます。
その男は「りゅうじ」と名乗った事から咲は「ドラゴン」命名したのでした。
翌朝になると冥土様はいなくなっていました。
両親にコンタクトを取ろうとするも携帯の電源が切れて途方に暮れますが、勇人は父親と再会します。
勇人家族が引っ越した先は咲の隣の部屋のマンションでした。
勇人はドラゴンに会うため留守電にメッセージを残して駅前で会う事を伝えると父親の車で送ってもらいます。
道中、父親に18時の鐘が鳴った時に頭痛がした事を伝えた勇人
すると父親は血相を変えて様子が変わり、勇人を駅前で降ろしたのち失踪。
母親に「約束を守れなくてすまない」と伝えるよう指示を受けます。
駅前で待っているとドラゴンがやってきます。
ドラゴンは「豊橋咲が不幸なことになる」と言った真意について『10年間もみとずを忘れて生きてきたおまえに理解できるはずがない』と告げます。
二人が話していると葬式が終わった葬列が電車に遺体を運び込もうとしている現場に立ち会い、ドラゴンからなぜ葬列が出来るのか説明を受けます。
- ドラゴンの説明
- みとずは死者を土葬する風習があり「火葬場のない町」である。
しかし半年前、状況が変わり県の条例で火葬が義務付けられることになった。
それに伴い死者は葬儀後、火葬場のある町へ電車で運ばれ、火葬後は骨だけになって帰ってくるようになった。
ドラゴンと一緒に自宅に戻ってきた勇人は父親からの伝言を母親に伝えます。
母親は以前父親が「自分はあなたよりも1日でも長生きする」と約束した事から父親が死ぬつもりと受け止め大きなショックを受けます。
すると18時の鐘が鳴ります。
冥土様に見つからないように身を隠しますが、咲とドラゴンは冥土様に関わるある噂を話します。
- 冥土様に関わる噂
- みとず町では屋外で負傷して死ぬと身元確認や家族への連絡がないまま勝手に火葬される事があるらしい
勝手に火葬される死体は野犬や野生動物に襲われた死んだ者に限定されるが、本当は別の何かに殺されてその証拠を消すためではないかと言われている。
(警察と葬儀屋が冥土様による被害の実態を隠している)
この噂の出所は咲でした。
咲は自分の父親が上記の形で処理されて、有無を言わさず骨壺だけ送り返された経験をしていました。
そんな話をしているとドアがノックされます。
パニックになっている母親は父親が帰ってきたとドアを開けようとします。
周りの人間は止めますが、母親の意思を尊重するため勇人はドアを開けると冥土様はおらず、血まみれになった父親の携帯電話が置かれていました。
勇人は誰かが家の前に携帯電話を置いたと推理して、その人物を探し、父親を助け出そうと決意。
咲も勇人の想いに呼応して外に出て携帯電話を置いた人物を探す事を決めますが、咲に想いを寄せるドラゴンは自分が代わりに出ていくと告げます。
父親を求めて
咲がドアを開けた時、冥土様が待ち構えていました。
冥土様とバトルになる3人は冥土様をなんとか咲から引き離すと咲を部屋の中に閉じ込めます。
ドラゴン達は咲に勇人の母親の看病をするように伝え、勇人とドラゴンの2人で父親の行方を探しに行きます。
2人は部屋の前に居た冥土様を何とか倒しますが、ドラゴンは冥土様とのバトルで深手を負ってしまいます。
勇人はドラゴンの傷を治療が出来る場所を探しつつ、家の前に携帯電話を置いた人物を見かけた場所に着きます。
するとそこにはみとず町の地図が置いてありました。
地図には「×」マークが記されており、重要な手掛かりがあると判断した勇人はその場所へ向かおうとします。
(ドラゴンはこの場所が自分の実家である事を伝えます)
ドラゴンの実家に向かう途中、ドラゴンの体調が悪化していき、近所の民家に入れてもらう事になります。
民家には夏休みを利用して旅行でやってきたごん子(看護系短大生)がいました
ごん子に治療して貰い休憩している間、ドラゴンは自分の実家について語りだします。
- ドラゴンが語った実家
- みとず町には三途龍寺という南百年前に建てられた寺がある
代々の住職はみとず町の民に尊敬され親しまれていた。
ドラゴンの父親は親が決めた相手と結婚して子供を出産。
「龍児」と名付けられた。
子供が産まれたものの両親の中は悪く、母親は龍児を連れて家出をしようとしたが父親の妨害によって止められ、母親は監禁をされる。
その後、両親の様子はどんどんおかしくなっていき龍児を殺害しようと迫ってきた為、龍児は単独で家出。
出た先で勇人と咲と仲良くなり、地元で暮らすようになる。
ドラゴンは身の上を話すと意識を失ってしまいます。
勇人はごん子にドラゴンの看病を依頼すると武器になるような物が欲しいと依頼。
起きてきた妹の奈央が父親に電話して、武器になる物をごん子の家に持ってきてもらう事になります。
勇人は父親が家に戻ってこられるように外に出て、父親を迎えに行く事を決めます。
外に出た勇人は冥土様と出会い襲われます。
- 勇人と冥土様のやり取り
- 勇人が野外で出会った冥土様は少し言葉が話せました。
そのセリフの内容から冥土様は土葬で葬られた死者が夜の間、蘇っているものではないかと予想します。
冥土様は少し刺激を与えると襲い掛かってくるので、様子を伺いながら1体を井戸に落としてなんとか助かる
奈央はこっそりと勇人をおっかけてきましたが、井戸から這い上がってきた冥土様に襲われてしまいます。
なんとか三途龍寺を目指す勇人ですが、その後現われた複数の冥土様によって襲われてしまいます。
追い詰められた勇人ですが、奈央の父親である冬雨静孝に出会います。
冬雨静孝は冥土様について長期間研究をしており、線香をたくと冥土様の動きが鈍る事を勇人に伝えて、勇人に線香を渡す代わりに勇人が持っているドラゴンの数珠を「老龍の四法具」の一つである『老龍の数珠』だと判断して交換して貰うように依頼します。
勇人は数珠がドラゴンの私物である事から交換を断ると勇人についていき三途龍寺を目指します。
2人は住民が立ち入り禁止とされている奥三途州まで到着
- 奥三途州
- みとず町が三途州町だった頃、差別を受けている集落があり、その場所が奥三途州だった。
以前は差別が激しかったが、世間からの救済があり自由と平等を取り戻した。
しかし、自由になった途端に差別集落の住民は引っ越してしまい立ち入り区域となってしまった。
奥三途州を進んでいく2人は電車の音を聞きます。
静孝は以前みとず町で調査をしていた時に奥三途州にあるトンネルに何かみとず町の秘密を暴くカギがあるのではないかと考えており、勇人と分かれて行動しようと話し合いますが、1体の冥土様が現われたため2人は冥土様と戦い始めます。
冥土様を倒した後、小さな虫が体内から飛び出します。
すると勇人は頭を抱えて苦しみだし、無意識状態で怪力を発揮し、静孝を襲い始めます。
勇人はなんとか正気を取り戻しますが、気が付くと大勢の冥土様に囲まれていました。
静孝は勇人を逃がすために自らが囮となり、橋の上から落下してしまうのでした。
一人になった勇人は三途龍寺の目印となる巨木「冥奴の衣干し」に到着。
草むらで発見した猫にドラゴンから貰った数珠を奪われてしまいますが、なんとか三途龍寺に到着するのでした。
三途龍寺での出来事
三途龍寺に到着した勇人に対して仮面を被った人間が出迎えます。
仮面の人間は父親の携帯電話を家の前に置いた人物で、勇人、咲、ドラゴンの事を知っていました。
父親の行方とみとず町の秘密を聞き出そうとしますが、会話が嚙み合わずに情報を聞き出す事が出来ません。
するといつの間にか仮面の人間はいなくなっていました。
寺の境内に向かう勇人は父親を発見します。
勇人の父親は「勇人がここに来るはずがない」と主張し、勇人に襲い掛かりますが、勇人は父親をいなして冷静にさせた上で現状を聞き出します。
- 父親の話
- みとず町(旧三途州町)では今いるようなゾンビのような冥土様ではなく、本物の冥土様が存在していた。
三途州町には死者を現地に土葬する習慣があり、他の町で土葬された死者(遺体)は冥土様に呼び起こされ夜に蘇るようになった。
その蘇った死体を「冥土逆蘇(メイドガエリ)」と呼ばれていた。
本来、冥土逆蘇は死者にのみ起こる現象だったが、生きている人間にも起きる事が発覚した。
そのサインが勇人が経験した「頭痛」
勇人を冥土逆蘇させないため、父親はある人に相談して三途龍寺に行く事を勧められたが、何も手掛かりがなく絶望していた時に勇人がやってきた。
上記以外にも父親は勇人が産まれる前に人殺しをしたこと、勇人は父親と母親の子供ではない事などを伝えます。
勇人は父親の話を受け止めつつ猫から『老龍の数珠』を取り戻した時、仮面の人間が勇人の前に現われます。
三途龍寺に着いた時に現われた人間とは別の人間である事に気付いた勇人
仮面の人間は死体を振り回して勇人に襲い掛かります。
振り回している死体が自分の母親であると判断した勇人は必死に抵抗するものの仮面の人間にやられそうになります。
ここで勇人の父親が現われます。
仮面の人間を冥面(めいめん)と呼び、冥面は生きながらにして冥土様になった人間である事が分かります。
父親は冥面に圧倒され追い込まれていく中、冬雨静孝が救出に現われます。
勇人が冥土様に意識を乗っ取られていく中で父親と静孝は冥土様と戦います。
戦いの中で炎に焼かれている冥土様が近付いてきます。
その冥土様は勇人の母親である怜香でした。
父親は母親を抱きしめると怜香に首を噛まれて2人とも焼死してしまいます。
一方、冥面と戦う静孝は高い格闘技術で冥面の仮面を剝ぎ取ります。
中身は勇人と瓜二つの戒斗という人物でした。
静孝は冥面の正体は幼い頃に何かしらの理由で引き離された双子か年の近い兄弟だと推理すると戒斗は動揺し、静孝の攻勢を受けます。
すると雪割というもう一人の冥面が現われます。
静孝は雪割に「亡者の最果て」「死人の列車」について尋ねますが、朝日が昇ってきたことで雪割と戒斗は去っていきます。
去った後の場所には豊橋咲が横たわっていました。
脱出を目論む勇人と混乱に陥るみとず町
目覚めた咲は勇人に母親が冥土様に連れていかれた為、外に出たと説明します。
その後、咲は勇人の母親に聞いた過去と三途龍寺に連れてこられた経緯を語りだします。
- 勇人の母親が語った過去
- 怜香はみとず町に訪問した際に18時を超えてしまったため家に帰る事が出来なくなった。
冥土様を恐れる現地の住人に殺害されそうになった怜香は、後に結婚する勇人の父親(和馬)によって救われ、揉み合いの末に地元住人が殺害されてしまう。
その後、勇人と和馬は結婚する
- 三途龍寺に連れてこられた経緯
- 咲と怜香が籠っていた家のチャイムが鳴った。
玄関口でチャイムを鳴らした人物と話をしていくとその人物はみとず町の町長であり、和馬の兄である卯月諌未だった。
諌未は勇人が三途龍寺に行ったことを知ると現場を戒斗に任せて立ち去ります。
戒斗は家から咲と怜香を引き吊りだし暴行を加え、意識を喪失させた状況で三途龍寺へ向かったのでした。
昔からのしがらみを持つみとず町の人と風土を考え、勇人は咲を連れてみとず町を出る事を考え始めます。
町内に戻ってきた勇人は疲労からうたた寝してしまいます。
その間に静孝は居なくなり、ドラゴンが勇人と咲の前に現われていました。
ドラゴンは勇人の症状を把握した事で町から出ていく事を勧め、現金と手記、数珠を渡します。
町を出ていく事を決めた勇人ですが、列車やバスが運休になっており交通機関での移動が不可能になっていました。
困った勇人はドラゴンから貰って手記を見ます。
- 手記に関する内容
- 数珠:詳細は分からない。
三途龍寺:放火されたのは約1年前。放火と思われるが犯人は分からず
住職:生きているが死んでいる
補足1:火事になった時、鐘楼の鐘がなくなっていた
補足2:自分達にはもう一人幼馴染がいる
手記を読みながら考え事をしていると奈央が現われます。
奈央はごん子(蓉子)が行方不明になったから一緒に探してほしいと依頼をし、昨夜捕まえた冥土様の(切り取られた)腕を差し出します。
ごん子への恩から町内を探していると古くからの住民たちが余所者を排除しようと襲い掛かり、昨夜ごん子がいた家も燃やされてしまいます。
勇人達は住民たちに捕まり窮地に追い込まれますが、町長から大切な報告があるという町内放送が流れた事から逃走。
町の住人であるハルちゃんの助力もあり、その場から立ち去ります。
町内放送によって高校の校庭に呼び出された住民は町長である卯月諌未の話を聞きます。
- 卯月諌未の話
- 30年前、奥三途州町の住人たちが従事していたトンネル事故の崩壊などの悲しい事故を乗り越える為、みとず町は変革を遂げなくてはならない。
そのために町長の側近として「三途十弥坊」を設置を行う事にした。
そしてみとず町には間もなく、本物の冥土様が降臨する
現在みとず町を支配しているのは奥三途州町の生き残りである「老龍会」
今後は老龍会に従って下さい。
町長の話に反発する住民
ハルちゃんの手ほどきで高校へやってきた勇人も町長の話を聞いていますが、高校の中にごん子がいる事に気付きます。
静孝も現場に合流してごん子を助けようと計画しますが、騒動を大きくしないようにハルちゃんが助けに行きます。
ハルちゃんはごん子を落ち着けますが、町長と住民たちの抗争がヒートアップしていき、住人たちは町長を含めて新参者とごん子ら余所者を排除しようと襲い掛かります。
奈央と静孝はごん子を助けようとしますが、ごん子は住民によって殺害されます。
ここでハルちゃんは二重人格で裏の人格は三途十弥坊の雪割である事が発覚します。
町長も襲われそうになりますが鐘の音が鳴り、大量の冥土様が高校に向かってやってくると住民たちを襲い掛かり、どんどん殺害されていきます。
町長の側近である三途十弥坊の一人、戒斗は勇人を見つけ出して殺害しようと計画します。
その一方で雪割は勇人を逃がしたいと考え、町長は勇人を三途十弥坊の一員に加えたいと考え、それぞれの思惑が変わった事から、各々の目的を果たすために動いて最初に目的を果たしたものの勝ちと言うルールを決めます。
町長には佐倉、右貴、戒斗には田伸、そして老龍の四法具を持って勇人を探しに行きます。
- 老龍の四法具
- 老龍の数珠、老龍の小天鐘、老龍の双樹、老龍の十文銭の4つ
老龍の数珠は現在卯月勇人が所有
老龍の小天鐘は現在戒斗が所有
老龍の双樹、老龍の十文銭は現在所有者不明
勇人は町を出る為、咲と駅にいきます。
勇人を襲っていた頭痛はどんどん酷くなり、なかなか先へ進めない状態になる中で複数の冥土様に襲われます。
なんとか線香を焚いて冥土様をやり過ごしていきます。
駅長は冥土様によって殺害されていた為、勇人は駅長のカバンを漁ると何かのカギが出てきます。
カギを獲得した上で、勇人は咲と一緒に逃げ続けます。
一方、みとず町内は大きな火災が起きていました。
みとず町の住民がごん子の家を燃やした後、炎は広がり、住民たちの家も燃え続けた状態になっていました。
町には冥土様が溢れており、住民たちは炎と冥土様に囲まれて次々に命を落としていました。
高校内で住民と対峙し続ける町長である卯月諌未は住民から奥三途州で行われたトンネル工事。
工事中に起こった崩落事故について事情を聞き出します。
- トンネル事故の詳細
- 奥三途州で行われたトンネル工事は自然に起きた事故ではなく、奥三途州の人間を許せない三途州町の住民が起こした事件だった。
場面は再び駅にいる勇人と咲へ
大人数の冥土様に襲われる中で逃げ切れずに追い込まれたところでドラゴンが助太刀に加わります。
勇人とドラゴンは咲を助ける為、囮として駅の近くにあった地下室に向かいます。
冥土様達に襲われ窮地に追い込まれていきますが、勇人は冥土様の体内に潜む寄生虫を潰せば冥土様を倒せることを発見し、冥土様をどんどん倒していきます。
倒していくと同時に人格が何者かに支配されて凶悪になっていった勇人はドラゴンにも襲い掛かり殺害しようとします。
ドラゴンは致命傷を負い追い込まれますが、雪割(ハルちゃん)が助けにやってきます。
雪割は負傷したドラゴンを見捨てて咲と勇人を町から逃がそうと動き出す一方で、ドラゴンは勇人・咲と3人で脱出しようと試みます。
ドラゴンが見たのは冥土様に引きずられるごん子。
ドラゴンはごん子を助けようとしますが、既にごん子は冥土様化していた事から雪割がドラゴンを説得。
この場を離れていきます。
雪割は勇人を逃がすために「三途黄泉路」を通るよう指示します。
駅の近くにあった地下室の扉を開けて三途黄泉路へと入ります。
途中で冥土様の切り取られた腕に襲い掛かったところで雪割は別行動をとり、勇人・咲・ドラゴンは先へと進んでいきます。
すると町長である卯月諌未、佐倉、右貴が現われます。
卯月諌未は「勇人・咲・ドラゴン・雪割の中で誰か1人は1時間以内に絶命する」と宣言します。
今までの激闘で深手を負っているドラゴン、生きながらにして冥土様に心を支配されている勇人。
このまま行動する事は難しいと感じた咲は卯月諌未の話を聞いたうえでなんとか現状を脱出しようと考え、卯月諌未と交渉を開始します。
しかし、交渉途中で勇人は右貴を殺害。
殺害された右貴は冥土様と化して再び勇人と戦い始めます。
ドラゴンはこの隙に咲を逃がし、勇人が正気を取り戻すよう呼びかけを行います。
必死の呼びかけを行うものの声は届かず意識を失ってしまいます。
命を落としそうな状態になった時、法衣を被った謎の人物が現われます。
その人物はドラゴンを抱えて退散していくと、勇人は卯月諌未によって冥土逆蘇(冥土様化)する事を抑える仮面を被せて傘下に下ります。
場面は静孝と奈央が逃亡する場面へ
静孝は奈央を担いで町を出ようとしますが、ごん子(蓉子)を殺害された事を恨んだ奈央は村人を皆殺しにしようと戦いを挑みに行きます。
村に向かう奈央の前に現われたのは戒斗と田伸でした。
「亡者の最果て」での攻防
卯月諌未との戦いから3日が経過します。
意識を失ったドラゴンは3日間眠り続けていました。
ドラゴンを救出した法衣の男が与えた秘伝の薬によって命を繋ぐ程度には回復をしていました。
ドラゴンを助けた法衣の人物はドラゴンの母親。
連れていかれた場所には半分ミイラ化したドラゴンの父親である山神典禅がいました。
山神典禅は自身の余命が短い事を感じ、残りの時間をドラゴンとの対話に使いたいと申し出ます。
場面は3日前、3人と別れ三途黄泉路で戦う雪割へ
多数の冥土様に囲まれながらも必死に戦う雪割
数を捌ききれずに追い詰められていきますが、佐倉が目の前に現れて雪割を助けます。
佐倉は卯月諌未に心酔しており、反抗的な態度を取る雪割に対して卯月諌未への忠誠を誓わせようとします。
雪割は佐倉の行動に反感を持ち戦いになります。
そして、佐倉の持っている冥面を取り上げる事に成功。佐倉は冥土様に襲われて死亡してしまいます。
勇人、ドラゴン、卯月諌未から逃げた咲の場面へ
咲は三途黄泉路を出る脱出口を発見し、外に出ると子供の頃に「白いお城」と呼んでいた廃墟を発見します。
咲が出た咲に待っていたのは三途十弥坊である未言、空麗がいました。
最初は敵意を向けていた未言、空麗ですが、2人は卯月諌未のやり方に疑問を持っていました。
そして勇人と同様に鐘の音で激しい頭痛を覚えるようになっており、冥土逆蘇の危険性をはらんでいる事からドラゴンの父親である山神典禅との対面を希望していました。
咲は未言、空麗と一緒にドラゴンの元へと向かおうとしますが、空麗の弟である蓮が三途黄泉路の出口から上がってきます。
正気を失っている蓮は冥土様に襲われてしまいます。
蓮を庇おうとした空麗は蓮に刃物で腹を刺されて死亡してしまいます。
空麗とずっと一緒に育ってきた未言はショックを受けて飛び降り自殺を敢行
未言の腕を掴んで飛び降りを止める咲ですが、まとめて蓮に捕まり、崖の中腹にある洞窟に連れていかれてしまいます。
監獄に入れられた咲と未言の前に現われたのは卯月諌未。
諌未は咲と未言に対して、勇人の生首を提示しますが、咲は生首が勇人のものだとは信じずに諌未に突っかかります。
咲の行動に対して卯月諌未は以下のように答えます。
- 卯月諌未の回答
- 勇人はみとず町の中でも特異な存在で、生まれながらにして玉の中に冥土様の原動力となる魂蟲(コント)を宿してしまった存在。
それゆえにあきらめなさい
卯月諌未は咲を諫めつつ”一度失った人と再び会うことのできる秘密の場所”に行く予定があると告げ、咲を連れて移動を開始します。
シーンは変わりドラゴン、山神典禅の場面へ
ドラゴンは咲、勇人、ハルを探しに行きます。
気絶したハルを発見した後、首が切れた勇人の遺体を発見します。
勇人が亡くなった事から激しい怒りを覚えたドラゴン。
父の山神典禅に咲の行方について尋ねます。
- 山神典禅の回答
- 咲は生者の世界にはいない。
卯月諌未に唆されて連れていかれた。
三途州は生者と死者を分け隔てる土地
卯月諌未はかねてから”向こう側”へ行きたがっていた。
行ったら最後になってしまう場所なので行っていけない
ドラゴンは典禅の言う事を聞かずに死者の世界へ行き、咲を連れ戻す事を宣言すると、典禅はドラゴンの意思を尊重し道を示します。
道を示した後、典禅は朽ち果ててしまうのでした。
道を進む中でドラゴンは雪割春穂と合流し、先を進んでいきます。
すると駅が現われます。「三途州駅」に書かれた駅。
駅には列車が止まっており、雪割とドラゴンは列車に乗り込みます。
ドラゴンは列車に行き先を雪割に問うと「この列車の終点は”亡者の最果て”であり、三途黄泉路の一番深い場所である」と答えます。
列車の中には冥土様の車掌が乗っていました。
冥面を持つ雪割は車掌のチェックを通りますが、何も持っていないドラゴンは乗客である冥土様達に襲われます。
経文を唱える事でなんとか冥土様の足止めを行います。
足止めを行っている間、戒斗がやってきて「老龍の小天鐘」を鳴らし、冥土様たちの動きを止めます。
雪割は戒斗からここに来た経緯を聞きます。
- 戒斗の回答
- 戒斗は田伸(田中伸夫)は冬雨静孝との戦いで命を落とした。
その代わり戒斗が冬雨静孝を倒した。
(奈央を人質にとり静孝を脅迫し、冥土様に襲わせる事で倒した)
列車は『死者の国』の手前にある「賽の河原」に到着します。
ドラゴンは死者の国に行こうとしますが、途中に三途の川があります。
三途の川は「終わることなく続く絶望」を味わう場所となっており、冥土様たちはその絶望の事を『亡者の最果て』と呼んでいました。
三途の川を渡るためには専用の船でしかわたる事が出来ず、船に乗るには「老龍の十文銭」が必要になります。
「老龍の十文銭」を持たないドラゴンは行き場をなくしますが、別の方向に卯月諌未と蓮に連れられる咲と未言を発見します。
咲を助けようとするドラゴンは卯月諌未たちがいる場所へ駆け寄りますが、蓮が邪魔をして咲に近付くことが出来ません。
雪割は蓮を攻撃してなんとか足止めするとドラゴンは卯月諌未の腹に刀を刺します。
腹を刺された卯月諌未は激昂し、老龍の小天鐘を使いその場にいる全員を冥土様に襲わせます。
卯月諌未は生首となった勇人を捨てて自分の目的を語りだします。
- 卯月諌未の目的
- 卯月諌未は元々は心優しくみとず町に尽くす名医だった。
三途州トンネル崩落事故の後も遺族や遺児の為に尽くしてきた。
そのな活動を行う中で知った「冥土様を動かす原動力をとなっている魂蟲の存在」
卯月諌未は奥三途州を再生する為、魂蟲を使って死者を生き返らせて平穏なみとず町を復活させようとしていた。
通常の魂蟲だけでは冥土様を生むだけ…
四つ存在している「開闢(カイビャク)の魂蟲」を集め、使用する事で完全な人を生き返らせる事が出来る。
雪割春穂が卯月諌未の前に立ちはだかります。
卯月諌未は「開闢(カイビャク)の魂蟲」が、雪割春穂、咲、勇人、卯月諌未の中に入っている事を伝えます。
そして雪割春穂は既に亡くなっているが開闢の魂蟲によって生き永らえており、生きている代償として魂蟲を生み出しているのでした。
開闢の魂蟲の影響力が無くなってきた雪割春穂はその場に倒れます。
卯月諌未は咲を連れ「老龍の十文銭」を使い、三途の川を渡っていきます。
冥土様からの攻撃を凌いだドラゴンは雪割の元へと行きます。
雪割の願いを聞いたドラゴンは雪割の中に居る「開闢の魂蟲」を潰し、雪割を成仏させるためにお経を唱えます。
雪割の死を機に老龍上人の血を引くドラゴンの能力が解放され、ドラゴンが唱えるお経によって冥土様たちがドラゴンにひれ伏すようになります。
咲を追うドラゴンは三途の川の中にいる冥土様たちを橋にして卯月諌未を追っていきます。
卯月諌未は死者の国である「裏三途州」に到着します
追ってきたドラゴンとの戦いになった卯月諌未。
咲とはぐれてしまいますが一人で裏三途州を進んでいきます。
戦いで気を失っていたドラゴン
目を覚ますと咲が立っています。
しかし、咲は中身が別人になっていました。
別人となった人物の名前は「ろおりい」
後世「老龍上人」として語り継がれた賢者でした。
後から駆け付けた卯月諌未は(中身がろおりいとなった)咲を連れて三途龍寺の本殿へ着くと、非業の死を遂げた奥三途州の住民108人を生き返られるよう懇願します。
ろおりいはある条件を満たせば卯月諌未の願いを叶えると告げます。
その条件とは「三途龍寺の鐘」を使って生者と死者の国の境を塞ぐ事
- 三途龍寺の鐘とは
- この世とあの世を結ぶ三途州
その境目をふさぎ続ける為にろおりいが力を込めて作った鐘
卯月諌未は必死に鐘を叩きますが大量の魂蟲に体を蝕まれていきます。
ドラゴンは卯月諌未が失敗した場面を見たうえで自らが鐘を叩いていきます。
ドラゴンも魂蟲に蝕まれていきますが経文を唱える事で魂蟲を抑えると綺麗な鐘の音を鳴らします。
綺麗な鐘の音を鳴らしたドラゴンに対して、ろおりいは咲と2人で地上に帰す事を約束します。
自らの願いを叶えられなかった卯月諌未は暴走。
ドラゴンや正気を取り戻した咲に向かって襲い掛かり、追い詰められていきます。
ここで助けにきたのは勇人。
勇人は卯月諌未の首を一刀両断すると亡者の最果てを脱出しようとします。
ドラゴンは咲の脱出を勇人に任せて、自らは鐘の音を鳴らす事で帰るための道を用意しようと動きます。
(咲だけを地上に帰して、自らはこの場に留まり死ぬつもりでした)
覚醒したドラゴンは経文を唱え、咲と勇人を地上へと戻します。
そして物語は最終回へと向かいます
「火葬場のない町に鐘が鳴る時」最終回のあらすじ
「火葬場のない町に鐘が鳴る時」最終回のあらすじを紹介します。
以下からはネタバレを含む記事となりますので、まだ「火葬場のない町に鐘が鳴る時」を読んでいない方は最初に漫画を読んで頂くことをオススメします。
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< 最終回のあらすじは以下の通りです >
ドラゴンの助けによって三途の川まで辿り着いた咲と勇人
川を渡る手段がなく困っていると川から冥土様たちが浮き上がり、2人が川を渡れるよう橋を作ります。
ドラゴンの覚悟を受け止めた咲は気を失ってしまいますが、勇人は咲を抱えて橋を渡っていくのでした。
咲が意識を戻すと地上に戻っていました。
勇人は東京に向かう車に先を乗せると「ごめん咲、僕は行けないんだよ」と言い残し、咲と別れてしまいます。
勇人の両親と思しき人物によって東京まで移動した咲
勇人は炎と共に滅びゆく町の中に消えていった。
最後にぽつりと「ひとつやり残した事がある…」と呟いた…
咲は気が付くと汚い恰好のまま街中で寝ていました。
警察に連れていかれた咲は事情聴取を受けます。
咲は今まであった事を警察官に話しますが「みとず町という町は日本にはない」と言われてしまいます。
話が通じず途方に暮れる咲は涙を流しながら困惑します。
気が付くと時間はもうすぐ18時
冥土様に襲われることを恐れる咲を2人の少年が覗いています。
その2人の少年が勇人とドラゴンであると感じた咲は交番を出て走り出します。
「お迎えに来てくれたのね。一緒にいよう。ねえ、今度こそずっと一緒だよ。もう離れないから私…」という言葉を言い残して…
最後に「ワルイコ」と叫ぶ冥土様が描かれ「火葬場のない町に鐘が鳴る時」は終了となります。