【ネタバレ注意】「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」あらすじ・最終話を解説

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「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」は2023~2024年に『マガジンポケット』に連載されていた人気漫画。

ここでは「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」のあらすじ・最終回を解説します。

初版発行日‎2018年3月9日発売
掲載誌マガジンポケット
出版社講談社
作者さの隆
巻数全14巻(コミックス)
ジャンルサスペンス
Wikipedia「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」のWikipediaはなし

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」の登場人物

第1部(登場人物)
斎藤悠介
大河原環
久保秋
会澤陽二郎
北条麻美
和久伊由真
一ノ瀬明里
一ノ瀬辰
安藤翠
三田村
三田村陽子
小向
第2部(登場人物)
斎藤悠介
藤森蒼志
藤森茜
藤森緑
草下部幹也
豊田大
豊田千恵
恩田夏樹
恩田小春
米村正次
柴崎
三毛谷
岡崎菫
岡崎椿
岡崎アカネ
岡崎葵
鏑木光彦

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」本編のあらすじを紹介します。

MOTO
MOTO

まだ本編を読んでいない方は、最初に漫画を読んで頂くことをオススメします。

1巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」1巻あらすじ

プロローグ

高校に入学するまでの記憶を失った高校生の斎藤悠介。

聖蹟桜ヶ丘東高に入学した悠介。

入学直後に失踪して、発見されたのは半年後。家から10km離れた公園のボートの上で眠っていた状態で発見された。

彼女の大河原環とも仲良い関係で、クラスメイトにも恵まれ、青春を謳歌していました。

背中に大火傷の痕があるバイト仲間のシュウ(久保秋)。彼とも仲良くしていた悠介。

ある日、シュウに呼び出されて公園へ行くと、「背中の傷をつけたのはお前だ」と言われ、殴られます。

気付いた時には病院のベッドに上にいた悠介。

記憶を失う前は、学業優秀・スポーツ万能の優等生だと聞かされていた悠介。戸惑いながらも、次の日学校へ行くと学校一のイケメン会澤陽二郎と出会うことに。

会澤は握手を求めますが、手のひらには大きな穴が開いており、「君が開けた穴だよ」と責められることに。

学校に行くと北条麻美・和久伊由真から、記憶が無くなる前のようにSEXをしようと誘われ、環との関係にもヒビが入ることに。

学校が終わり、自宅に帰ると会澤が家に居ました。会澤は、記憶を失う前の悠介の悪行を伝えます。

  • 久保秋にあった背中の痣を日本地図にしようと大火傷をさせた。
  • 会澤が授業中に誤ってドリルでケガしたとき、その穴を大きくさせようと危害を加えた。
  • 北条麻美・和久伊由真を無理矢理犯してビッチ化させた。
  • 一ノ瀬明里をレイプした後に孕ませて、自殺未遂に追い込んだ。

悠介の悪行を一緒に行っていたと告白する会澤。2人は悠介の記憶を呼び起こすために、共闘することを約束。

悠介の中で唯一残っている記憶「古い木造校舎の誰もいない教室で、ナイフを握りしめ肉を突き立て、血が飛び散っている光景」。

この記憶を頼りに捜索を開始します。

悠介の過去の殺人

会澤は、山奥の立入禁止区域にある廃校に悠介を連れて行き、ここで様々な悪行を行ったことを告白。

廃校を探索する2人。悠介は3年1組の教室に入り、この場所が記憶に残っている場所だと告げます。

教室で血の跡を確認すると、見知らぬカップルが廃校に入り込みます。会澤は、スタンガンで男を襲い、カップルたちを拘束。

そして、悠介に女性を襲うよう命令します。躊躇する悠介に対して、環を襲わせると脅迫。腹を括った悠介は、女性を襲おうとしますが、寸前で記憶が呼び起されます。

2巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」2巻あらすじ

悠介の過去の殺人

悠介が殺害した人物は「一ノ瀬明里」。

カップルへの口止めをして、その日は帰宅。

一ノ瀬明里と付き合っていたこと、旧校舎で殺害したことを会澤に告げて、更なる記憶の追及に動く2人。

一ノ瀬の実家へと向かい、祖母に事情を聴取することに。悠介が祖母を引き付けている間に、会澤が家の鍵を開けて、祖母が外出した後に明里の部屋を調査。

悠介は、過去に明里の部屋を何度も訪れ、2人で話していたことを思い出します。

その時の記憶を基に再び廃校舎へ。

徐々に記憶を取り戻していく悠介。過去明里をさんざんいたぶった記憶と共に、明里を殺害した後、廃校舎の庭に埋めたのではないかという記憶が蘇ることに。

庭を掘り返すと、人の手が現れて、自身の過去の凶行ぶりに悠介は絶望します。2人は顔が見えるまで掘っていくと、明里ではなく大男の死体であることが発覚することに。

2人は廃校舎を離れて、いつも通りの日々に戻ります。

学校で大男の死体を思い出す悠介。明里が生きている可能性があると考え、明里を探すことを決意します。

悠介は少しでも記憶を思い出すために、久保秋と話をすることに。

自分が殺害した人物について問う悠介に対して、秋は沢村という同級生を殺害したことを示唆しつつ、記憶を封印することで二度と悪魔に戻らないよう懇願します。

その日から、尾行されたり、車道に突き飛ばされたり、被害を受ける悠介。遂には母親が暴漢に襲われてしまいます。

愛する母が重体で病院に入院する事態に、悠介は会澤に相談。会澤はかつての悠介に戻り、恐怖で支配することを提案します。

3巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」3巻あらすじ

悠介の過去の殺人

会澤は中学校時代の悪仲間を集めて、悠介の母親を襲撃した人物を特定して拉致します。

拉致した人物は三田村陽子と三田村兄。過去、三田村陽子は悠介らにレイプされて、兄はレイプされる姿をみながら、オナニーをさせられるという暴行を加えられていました。

悠介はかつての残虐さを彷彿とさせる演技をして、三田村兄弟を追い詰めていき、二度と母親に手を出させないことを約束させます。

環と過去を探す旅へ

ある日、悠介が自宅へ帰ると環が家の中で料理を作っていました。

会澤から悠介の過去を知らされた環。悠介と直接話をして、”悪魔と呼ばれた過去”について洗いざらい打ち明けることに。

環は悠介の過去をすべて受け入れると、2人はその夜に結ばれます。環との行為を終えて、朝目覚めた悠介は、記憶の一部が蘇ります。

海岸沿いに立っている古いアパート「みどり荘」。この場所に一ノ瀬明里と2人で暮らしていたことを思い出しました。

環と悠介は、かつて自分たちが住んでいた場所(漁港の町)へ向かいます。

思い出した風景のある場所へと到着しますが、一向に記憶の戻らない悠介。住んでいたアパートに行くと、漁師のケンヂという人物と再会。

ケンヂは、悠介のことをユーサクと呼び、明里のことをチサトと呼ぶと、アパートの大家と引き合わせます。

大家は悠介に「2ヶ月前に明里(チサト)から渡された手紙」を渡します。

このことから明里がまだ生きていると悟った悠介。大家から鍵を貰って、かつて住んでいた部屋に入ると悠介は失神。

目を覚ました悠介は、一ノ瀬明里と一緒にこの町に住むに至った経緯とその後の出来事を思い出します

以下は中学校卒業からの回想シーン

中学校を卒業した悠介は、一目散に明里の部屋へと向います。

悠介は、「中学校で遊びは終わりにして、高校からは新しいキャラクターで平和に暮らす」と宣言して、中学まで過ごした場所から引っ越しを行うことに。

平穏な高校生活を送る悠介ですが、刺激的な中学生活と比較して、何の刺激もない高校生活は地獄そのもの。

退屈で心が殺されているような日々に絶望して、街をフラフラしていると一ノ瀬明里と再会することに。

一ノ瀬は高校に通っていましたが、悠介たちに蹂躙される日々を過ごしていたことから、周りの声が全て自分に向けられていると錯覚する心理状態になっていました。

現状に苦しんだ2人は逃避行することになり、漁港の町へと向かいます。

4巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」4巻あらすじ

環と過去を探す旅へ

ユーサクとして町に住み始めた悠介は、漁師の見習いとして船で働きだし、明里は古い食堂で手伝いを行い、町民に愛されながら暮らし始めます。

2人は、”これが幸せなのか”と感じながら生活をしていました。

夜の海で2人が佇んでいると1人の大男が背後から悠介を襲い、身動きの出来ない状態に。大男は明里をレイプしようと迫ります。

大男(小向)は、明里の両親を殺害した男でした。

小向は明里の母親に惚れ、歪んだ愛情から凶行に及んでおり、10年の刑期を経て出所していました。そして、母親に似ている明里に襲い掛かります。

偶然、町民が通りかかったことで明里は助かりますが、翌日以降2人は小向の脅威に怯えることに。

後日、小向が隣に引っ越してきたことから、町を出ることを決めた2人。かつて、悪行をおこなう場所に使っていた廃校舎へと向かいます。

2人が廃校舎に到着すると、正面から尾行してきた小向がやってきます。

小向を殺害することを決めた悠介。用意していた刃物を持ちだし、明里を囮に使って殺害することを決意。

明里は悠介に殺人を犯させないように、自らの手で小向を刺します。刺した傷が浅く、小向の反撃を受ける明里。

襲われそうになりますが、背後から悠介が襲い掛かり、その後はめった刺しに。

悠介は初めて自分の手で人を殺めます。

その後、小向を校庭に埋めた悠介。かつてのイジメの証拠となるデータ類も含めて、全てを土になかへと封印します。

半年間の失踪生活を送った2人。小向殺害を最後に、終焉を迎えることに。

今後、交わらないことを決め、未来へ向かって歩んでいこうと決意しますが、悠介は町で起こった出来事から”己が今までやってきた悪事”を自覚。

良心の呵責に耐えられなくなり、自らの記憶を封印することになるのでした。

以上で中学校卒業からの回想シーン終了

全てを思い出した悠介。環に部屋から出ていくよう指示をすると、明里から貰った手紙を開封。そこには明里の電話番号が書いてありました。

悠介は、環に黙って部屋を出ていくと、明里に電話をかけ2人で会う約束を取り付けます。

5巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」5巻あらすじ

明里との再会

約束の場所に駆け付けた悠介は、明里と出会います。

ずっと明里に思いを寄せていた悠介。生存を確認し、安堵した悠介は、今までやってきた最低の自分の行動を清算するべく、自殺することを決意。

悠介の決意を悟った明里は、自分と一緒に行くと告げます。2人はビルの屋上へと上がり、飛び降りようとしますが、環が現れます。

環は悠介の飛び降りを防ぎ、自分のものにしようと割って入りますが、明里が抵抗。

環はこのまま逃げる(死ぬ)ことを選択せずに罪を償えと強要。会澤に依頼をして、三田村兄弟を呼び出し、2人に謝罪をさせようと場を設定します。

悠介は土下座をした謝罪をするものの、三田村兄弟は悠介への恐怖で素直に受け取れず…。

己の犯した罪を償えないことが分かった悠介。そんな悠介の姿を見て、明里は死ぬ以外の選択肢はないと宣告します。

2人が屋上から離れようとすると久保秋が現れます。久保秋は罪を償うために生きて、地獄を味わい続けろと告げると、悠介は生きることを選択。

最後まで心中することを主張した明里ですが、飼い猫のユースケが目の前に現れたことで、生きることを選択します。

悠介が去った世界

1年後の夏。

悠介は明里・環達の前から姿を消していました。明里・環・秋は交流を深めており、友人となっていました。

会澤は悠介不在によって、影響力を失い、病院送りに。かつての悠介の取り巻きたちも、居場所を失っていました。

6巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」6巻あらすじ

藤森家と草下部幹也

10年後。

悠介たちが拠点としていた廃校舎から、白骨死体が発見されたことがニュースに。無精ひげを生やした悠介は、町の食堂でニュースを見ていました。

中卒ながら、工事現場で必死に働く藤森蒼志。彼は妹の茜と緑を養うために、必死に働いていました。

兄弟仲も良く、貧しいながらも3人で楽しく幸せに暮らしていましたが、かつてDVで3人を苦しめた義父が家を訪れます。

義父は茜を犯したうえ、蒼志を殴り倒し、金の無心を行います。凶暴な義父の暴力から逃げた緑は、道端で出会った悠介に助けを求めます。

蒼志たちが殴られ続けているところに悠介が到着。悠介が凄むと義父は退散、その姿を見た蒼志は悠介に同居をを依頼します。

悠介は緑の顔を見て、同居することを快諾します。

一方、羽布ダムにある湖の真ん中で、顔面をボコボコにされ、ボートに乗せられた死体が発見されます。

2週間後、悠介は少しずつ藤森家に馴染んできます。

茜は心を許していない状態でしたが、家事・育児・学業と日々めいっぱいに動いていることから、過労で倒れることに。

悠介はそんな茜の悩みを聞いて、心を軽くすると2人は徐々に打ち解け、茜の心には恋心も生まれるように。

1ヶ月が経過した頃、茜はこれ以上一緒にいると悠介に本気になってしまうと感じ、蒼志に”悠介への退去勧告”を依頼。

蒼志も同様の気持ちを抱いていたため、悠介に退去勧告をしようとした刹那。悠介のスマホに茜から電話が入ります。

「何者かに襲われている」と聞いた悠介は、人気の少ないガード下で拉致されそうになっている茜を発見。悠介は茜を救い出して、退去勧告が出来ない雰囲気になります。

違和感を頂いた蒼志が悠介を尾行すると、悠介が何者かに金を払いニヤついていた現場を目撃。

「藤森家に居候するために、自作自演の事件を起こしたのではないか?」という疑念が生まれます。

悠介に疑念をぶつけた蒼志。すると悠介は泣き出して、居候させて貰うよう懇願。蒼志は、下手に出る悠介の姿を見て、悦に浸り、居候を継続させることをOKします。

警察は羽布ダムで見つけた死体について調査をしていました。

死体は顔面を潰された男性の他に女性の死体も発見されており、殺害された人物が豊田大・豊田千恵夫妻であると断定して聞き込み調査を行っていました。

7巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」7巻あらすじ

藤森家と草下部幹也

悠介を下に見るようになった蒼志は、徐々に悠介の扱いがぞんざいに。

茜は蒼志に対して注意をしますが、ホームレスの悠介が茜・緑の人望を得ていることにも不満を覚えていた蒼志は反発。仲がギクシャクしだします。

ある日、会社の上司からキャバクラに誘われた蒼志。酒を飲みながら女性と接することで、さらに自尊心が膨張していくことに。

その後、毎晩のように飲み歩くようになった蒼志。家計が苦しくなったことで、茜と大喧嘩をして義父のように暴力的な行動をとってしまいます。

今まで自分が家計を支えていたことが、己の生きるエネルギー・誇りだった蒼志。悠介が現れたことで、喪失感に溢れ、ストレスがMAXに。

ギャバクラで飲み明かした挙句に、倒れて救急車で病院に運ばれてしまいます。

一方、豊田大・豊田千恵夫妻の捜査をしていた警察。

現場に落ちていた凶器から、豊田大の殺害は妻の豊田千恵によるものだと断定。ただ、仲睦まじかった2人が、このような惨劇を起こしてしまったことは、居候であった斉藤悠介の存在が大きいと推理をしていました。

刑事の推理
夫婦は犬を飼っており、千恵は犬を溺愛していた。ある日、町の不良少年たちによって、犬は殺害されることに。

このことを教えてくれたのはホームレスの斉藤悠介だった。悠介は不良たちに謝罪を求め、ボコボコに殴られていました。

その姿を見た豊田夫妻は、悠介を自宅に住まわせることに。自宅に住み始めた悠介が、2人の関係を引き裂き、妻を殺人者にするべく何かを仕掛けたのではないか?

病院に運ばれた蒼志。悠介・茜・緑は蒼志のお見舞いにやってきます。

人払いをした悠介は、自分が家族仲を引き裂いてしまったという自責の念から、家を出ていくことを提案します。

話し合いの末、悠介は蒼志たちの隣の部屋に住むようになります。

4人は適度な距離感で平和に過ごしていました。しかしある日、フリーライターの恩田夏樹が悠介の自宅に押し掛け、蒼志たちに「こいつは人殺しの悪魔だ」と吹聴することに。

恩田は、蒼志たちの義父にも悠介の情報を流します。義父は悠介の素性をネタに、蒼志たちを脅迫して、金を持って夜の工事現場に来るよう指示。

蒼志は、義父を殺害する覚悟で現場へ向かうことに。

現場に駆け付けると義父は既に死亡していました。

翌日、蒼志の家に2人の刑事が訪問します。

8巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」8巻あらすじ

草下部幹也殺人事件の調査

警察の訪問に、恐れおののく蒼志。昨日の義父殺害に関する事件を聴取されることを覚悟していましたが、聞かれたのは斉藤悠介とダムでの殺人の件。

一瞬安堵の表情を見せた蒼志に対して、刑事の米村正次は疑念を持ち、尾行をすることに。

義父の死体が消えていたことから、死体を見たことはバレずに済みましたが、翌日川原から義父草下部幹也のバラバラ死体が発見。

米村たちは、再度蒼志のアパートを訪ねます。知っていることを話せと詰め寄る米村に対して、工事現場のことを隠そうとする蒼志。

自身が警察に疑われていることもあり、恩田と手を組んで事件を調べようとします。

草下部幹也を殺害したのは、斉藤悠介である可能性が高い。

そう考えた蒼志は、恩田と一緒に行方不明になった悠介を捜索します。待ち合わせ場所で蒼志を待っていた恩田。

何者かに捕まり、拉致をされて、人気のない建物に幽閉されます。謎の人物は恩田を拷問。

1週間に及ぶ拷問の末に解放された恩田。彼女の精神は完全に崩壊しており、蒼志に手を引くことを告げて、去っていきます。

蒼志は、”恩田を追い込んだのは悠介ではないか”と疑い、距離を取ることに。このタイミングで警察が蒼志の家を訪問。

義父のバラバラ死体から、蒼志の職場で使用しているコンクリートが検出されたこと。防犯カメラに、犯行時刻に現場付近にいた蒼志が写っていたことから有力な容疑者に。

ここで悠介の過去が描かれます。

悠介の過去
悠介は5年前、廃校舎へと足を運んでいた。
すると、シゲ・杉村・陽造の3人が恩田夏樹の妹小春をレイプしていた。悠介は小春を救い、一緒に暮らすことに。

覚せい剤を投与されていた小春は、薬を止めることに苦労して悠介に罵詈雑言を叩きつけるようになり、悠介は小春の元から離れていった。その後、小春は死亡した。

9巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」9巻あらすじ

草下部幹也殺人事件の調査

悠介は必死に警察を追い払い、蒼志を守りますが、そのうち警察に捕まるであろうことを予見。

蒼志の濡れ衣を晴らすために、学生時代からの友人である会澤・シゲ・杉村・陽造らを使って、真犯人の捜索を開始します。

悠介は、以前から義父と藤森家を引き離すため、4人を使って情報を収集していました。

義父の草下部幹也の手下である人物を捕まえて、草下部に恨みのある人物を聞き出しますが、人数が多すぎて対象を絞れず。

自分が身代わりになり、蒼志を庇うことを考える悠介。そんな彼の元に刑事の柴崎から電話が入ります。

柴崎は聞き取りの際、殴ってしまったことを心から謝罪。今回の草下部殺害事件を解決するため、豊田夫婦の事件について事情を聞かせてほしいと懇願します。

豊田家での出来事
悠介が豊田家に居候するようになり、犬を失い傷心していた千恵の心も癒されるように変化してきた。
しかし、千恵は悠介に依存するようになり、犬と同じ扱いをするように。

その姿を見ていた大。千恵を諫めるものの、千恵の態度はエスカレート。ある日、2人は大喧嘩をして大は家を出ていきます。

このケンカで反省した千恵は正気を取り戻しますが、家出から戻ってきた大が正気を失い、悠介を犬扱いするように。
激しい虐待も加わり、見るに堪えなくなった千恵は大を殴り殺してしまった。

悠介の話を聞いた柴崎は警察署に戻り、豊田夫妻が警察に相談した記録を探しはじめます。

しかし、豊田夫妻が相談した経歴は消えており、上司である米村正次が消した記録が残っていたことから、米村が事件に関わっていたことを確信。

背後から現れた米村に対して、「あなたが犯人だ!」と宣告する柴崎。米村はスタンガンで襲い掛かり、柴崎は密室で拘束されることに。

拘束された柴崎に対して、米村は豊田夫妻事件の真相を語ります。

米村正次の告白
米村は人心を操って、惨劇を起こすことを楽しみとしている人間だった。

どしゃ降りの雨の中で、町を彷徨っている豊田大を発見。
大の悩みを聞いた米村は人間関係をかき回すため「悠介を犬扱いしてやれ」と助言。

その後、千恵が警察署に来た時、問題を扱えないことを伝えつつ「リセットしてやれ」と助言。

豊田夫妻の事件が起きて、ほくそ笑みながら、斉藤悠介という人物に興味を持つ。

悠介が藤森家に居候したことを知った米村。
藤森家での惨劇を期待して、草下部幹也を殺害し、災いの種を蒔いた。

米村は全てを柴崎に伝えると、拳銃によって撃ち殺されてしまいます。

10巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」10巻あらすじ

柴崎殺人事件の調査

後日、柴崎の葬儀が行われることに。

米村は、大切な部下を亡くした上司を演じて、柴崎の妻や警察の同僚を前に大泣き。柴崎殺害の犯人を捜すという名目で捜査を続けます。

蒼志と接触した米村。柴崎が亡くなる前まで、斉藤悠介と会っていたことから、第一容疑者になった悠介。

米村は蒼志に上記の状況を伝え、悠介への疑念を増幅させ、内部での混乱を狙います。米村が藤森家の聞き込みを終えて、警察署に戻ろうとしたとき悠介が現れます。

悠介を聴取する米村。悠介は「あんたが怪しいと柴崎と話していた」と回答します。

怒りがMAXになった米村は、恩田を使って悠介の悪事を暴こうと計画。東京に向かい、引き籠もっている恩田と交渉を行います。

巧みな話術で恩田の心をほぐした米村は、恩田から”過去の悠介の悪事が記録されたデータ”を獲得します。

一方、会澤らと共に真犯人を探る悠介。

会澤は一ノ瀬明里を連れてきて悠介と対面させ、一緒に捜査をしていくことを告げます。

柴崎の言動から、最も近い存在である米村が怪しいと目論む悠介。今後、戦っていく決意をしますが、草下部殺害事件の容疑者として聴取を受けた蒼志の証言から、悠介が事件の容疑者にあがることに。

年が明けて初詣に行く悠介と藤森家3人。

茜と緑が屋台を回るなか、蒼志と悠介とはサシで話をします。悠介を信じたい気持ちと、悠介を疑う気持ちがある蒼志は正直に質問をぶつけますが、悠介の答えを聞いても自分を納得させることができません。

11巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」11巻あらすじ

柴崎殺人事件の調査

後日、悠介の部屋に訪れた蒼志。最後に話をしたいと部屋の中に入ります。

蒼志は、草下部殺しの真相を正直に告白。すると、悠介は蒼志が死体を発見した時に、犯人は現場にいたであろうことを推理。

草下部と手を組んでいた恩田に疑惑を向けるものの、蒼志は「恩田に拷問をした人物が悠介である」と思っていたため、口論に発展。話し合いは終了となります。

蒼志の話を聞いた悠介は、会澤と協力して米村の事件当日のアリバイを崩そうと考えます。

一方の米村は、蒼志に悠介を殺害するように仕向け、蒼志を逮捕することで事件の解決を図ろうと考えていました。

恩田から話を聞くため、会澤と東京に向かう悠介。恩田に会うことは出来なかったものの、自分の母親や環に会った悠介は事件の決着を付けることを決意します。

悠介が東京へ向かっている間、一ノ瀬明里が恩田夏樹と対面。

夏樹が、「妹の小春を助けるつもりで行動していたが、実は追い詰めていたのではないか?」とこぼすと、明里は”拷問した相手が本当に悠介なのか?”を確認しようと提案。

恩田夏樹は小春のためにと、再び立ち上がります。

蒼志と悠介をハメようと動く米村。部下の三毛谷によって、蒼志が草下部殺害の容疑者から外されたことを聞かされます。

草下部の死体から指が切断され持ち出されていたことから、犯人には引っ搔き傷がついていると踏んだ警察。蒼志に傷がないことから、容疑者から外れたのでした。

なんとか現状を打開したい米村。過去を思い出して、居酒屋で飲みながら今後の対策を考えます。

米村の過去
米村は常連の居酒屋で、一人飲んでいた。すると、隣の席に草下部幹也が現れ、女将さんに10万円貰えるおいしい一件があることを自慢していた。

斉藤悠介の名前を出されたときに思わず反応してしまった米村。草下部が持っていたファイルを見せてもらえるよう交渉を行いますが、拒否をされえることに。
どうしてもファイルを見たい米村は、何度も居酒屋に通って50万円で買うと申し出た。

幹也は何度も通う米村が刑事でることを調べ上げ脅迫。脅されたことにより逆上した米村は草下部を殴り殺し、後からやってきた蒼志に罪を擦り付けようとした。

居酒屋から出た米村を待ち構えていたのは、悠介・恩田・会澤・明里の4人。

悠介は米村に宣戦布告を行うものの、米村はその時の会話のやり取りを録音。この事件を機に悠介を逮捕しようと動き出します。

12巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」12巻あらすじ

犯人との対峙

会話を録音した米村は、自ら顔をボコボコにして蒼志の家を訪問。録音音声を聞かせて、悠介が真犯人であると信じさせます。

翌日、悠介は藤森家を訪問。蒼志に対して、夜10時にボーリング場に来てほしいと話を持ち掛けることに。

蒼志は、米村にこのことを報告。米村は今回の事件を機に、蒼志と悠介を始末しようと計画を練ります。

1月8日 PM9:30

ボーリング場で待ち伏せする蒼志と、物陰に隠れて機を狙う米村。

複雑な心境の蒼志の前に悠介が現れます。悠介はゆっくりと蒼志の元へ近づいていきますが、途中で足跡に気付いた悠介は米村の方へと近寄っていきます。

追い詰められた米村は襲い掛かりますが、別の場所で待ち伏せしていた会澤が、米村に一撃を加えて拘束。

米村は蒼志の前で全てを自供します。

米村の口車に乗って、悠介を裏切ってしまった蒼志。自分が悪魔であるがゆえに、最初から蒼志が裏切ることが分かっていた悠介。

悠介は自分に救いはないこと、自分の取るべき行動が1つしかないことに気付き、米村の処遇を恩田に任せて立ち去ろうとします。

立ち去ろうとしたとき、大きな地震が起こります。

この地震によって手錠をされ、拘束された米村の元に拳銃が。米村は悠介に向かって発砲すると、銃弾は悠介の腹を貫通。悠介はその場に倒れこみます。

米村は蒼志にも発砲しようとするも、会澤によって殴り倒され、ボコボコの状態に。

13巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」13巻あらすじ

犯人との対峙

腹を撃たれ、大量に出血したことから、意識が朦朧としていく悠介。

会澤や蒼志たちが泣いて見守るなか、”自身が償おうと頑張ってきた10年間”が脆くも崩れ去る感覚のまま、意識を無くしていくのでした。

救急車に運ばれる悠介。会澤は、自分のやり方で悠介を励ましますが…。

1月9日 AM0時12分 腹部裂傷及び出血多量により、斉藤悠介死亡。享年28歳。

悠介は死に際に「スミレ」と言い残し、死んでいったのでした。

悠介の死後(エピローグ)

学生時代からずっと一緒だった会澤。悠介が死に際に残した「スミレ」という人物に心当たりがなく、死後ずっとスミレという人物を探していました。

「人ではなく、昏睡状態で花の名前を言っただけなのでは?」

そう思って探索を止めた会澤の前に、悠介の娘だと名乗る「岡崎菫(おかざきすみれ)」が現れます。

岡崎菫はフリーライターとして働いており、会澤や蒼志、茜など生前父親と交流のあった人物にインタビューをしていました。

そして、一ノ瀬明里にインタビューを行います。悠介に子供がいることを消化できない明里、父親との馴れ初めについて聞くことに。

時は28年前。

菫の生前期、姉である葵と母親である椿は2人暮らしをしていました。母親は父親を亡くした事で精神的に不安定になり、親子2人は精神的にも支え合いながら生きる日々。

ある日、椿は自宅を襲おうとしていた暴漢達をボコボコにしている男を発見します。それが斉藤悠介でした。

悠介は公園で浮浪者のような生活をしており、徐々に椿と仲良くなっていき、子供の葵とも交流を深めていきます。

翌日、自宅を襲おうとしていた暴漢達が、悠介を殺害する計画を立てることに。たまたま計画を聞きつけた椿は悠介に計画を伝えます。

逃げる場所のない悠介は暴漢達に襲われるものの、格闘の末に全員をボコボコにします。心配になった椿が駆けつけると、ボロボロの悠介は意識を失い倒れこみます。

母親は自身が持っているアパートに悠介を匿うことに。悠介は椿が紹介したパート先で働くようになり、まっとうな生活を送り始めます。

悠介は椿から貰った言葉「全ての罪は許されるべき」という言葉を頼りに生きることを決めて、椿の亡き旦那の友人である鏑木光彦のお店で働くことに。

14巻のあらすじ

「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」14巻あらすじ

悠介の死後(エピローグ)

真摯に働いており、市民からの人望も厚くなってきた悠介。

更生する姿を見せて穏やかな日々を送っていましたが、悠介を恨む暴漢達が鏑木光彦に悠介の過去をバラしてしまいます。

暴漢達は、町の中でビラを配ったり、迷惑行為を行うことで、悠介を評判を下げることに成功。今まで好意を見せていた市民たちは手のひらを返して、迫害を始めることに。

罵詈雑言・暴力・落書き・迷惑行為などに必死に耐え続ける悠介。

しかし、市民たちの憎悪はエスカレートしていき、鏑木のお店もクビになることに。悠介は町を出ていくことを椿に告げて、立ち去ろうとしますが、悠介を引き留めます。

その結果、椿も市民からのヘイトを買うことに…。

悠介は椿まで酷い目に遭うことに耐えられず、町を出ていくことを決意します。

絶望した椿が帰路についている途中、鏑木に出会います。かつて、悠介は鏑木の店で献身的に働いていましたが、鏑木は町の噂に毒されて、悠介に強い憎しみを持つように。

椿に対しても「悪魔(悠介)と関わるな」と強烈なヘイトをぶつけますが、この町で何も悪いことをしていない悠介が、過去のことで迫害を受けている状況に椿は納得できず…。

2人が口論になっていると悠介が現れます。鏑木は悠介に対して襲い掛かり、何度も殴り続けます。

無抵抗で殴られ続ける悠介。椿は悠介を介抱するため、アパートに連れて行き、その夜に性行為を行うことに。この日の行為で、菫を身籠るのでした。

回想シーンが終わり、岡崎菫と一ノ瀬明里が話している場面へ。

悠介の存在について語り合う2人。

過去に悪魔の所業を繰り返した悠介。しかし、その後は少ないながらも誰かの心の支えになった悠介。明里は菫に、「父親である悠介をどう思っている?悪魔と呼ばれた人間の子供であることにどう思う?」と問います。

明里は『自分に生を与えてくれた悠介に感謝をしている』と回答。

2人は、藤森緑が開催する個展へと向かいます。

藤森蒼志・藤森茜らが出迎えて、5人は美術館へ入っていきます。美術館には環・会澤・秋らがおり、全員は斉藤悠介という存在について語り合います。

最終回(14巻)のあらすじ

自分の描いた絵が、どのように受け止められるのかを心配する緑。

美術館を出ていく会澤は「外見は悠介だったが、自分の知っている悠介とはかけ離れていてダメ」と言い残すと、背後にいた秋も「あれは悠介じゃねぇ、まったく別の誰かだ」と賛同します。

その反応を見た緑は微笑んで、「2人ならそう言ってくれると思っていた」と告げます。

会澤は、「あんた達兄弟と一緒に過ごしていた時は、悠介は罪を忘れられたってことなんだろう」と苦笑い。

他の関係者が出てこないため、館内に入る藤森兄弟。

緑が描いた絵を見ていた明里・環は号泣。「もう一度、悠介に会わせてくれてありがとう」と告げます。

菫は「どれだけ眺めても悪魔と呼ばれた姿とは程遠いが、世間では悪魔と呼び、忌み嫌う。一度も会ったことのない人間の過去だけを見て」と呟きます。

その呟きを聞いた恩田は、「誰かの貼り付けたレッテルでも自分にとって都合が良ければ、それがその人にとっての真実になる。人は見たいように物事を見るものなのよ」と事実を告げます。

藤森家の兄弟たちは、一緒にいたときの悠介の様子を世間に訴えたが、何も伝わらなかった。むしろ、悪魔の仲間になったんだと責められることになった。

緑は、この考え方を否定することないものの、悠介によって自分たちが救われたという事実を表現するために絵を描いていました。

あなたが私達を悪魔と呼んだ頃、私は確かに幸せだった

斉藤悠介を許せない人がいる前提で、緑は自分の考えを伝えます。

完璧な善人がいないように、全くの悪人もいない。人は時に罪を犯し、時に人を救う。わかりやすいレッテルとしての善悪など、本当は存在しない。

ここで、緑の言葉を使って、作者から読者である私たちに問題提起をされます。

あなたの目に「斉藤悠介」の姿はどう映りましたか?

貴方の答えを何一つ否定しない。だから、誰にも左右されない貴方自身の言葉で、あなた自身の答えを教えてください。

問題提起後に、緑が描いた斉藤悠介の自画像を映して「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」は終了となります。

まとめ

ここまで「君が僕らを悪魔と呼んだ頃」のあらすじ・最終回を解説しました。

序盤は鬼畜の行動を続ける悠介に胸糞が悪い思いをした読者が多かったと思いますが、悪行を重ねた過去を切り離して、その罪を償うように生きている悠介の姿は、斉藤悠介への印象を一変させました。

日本では過去に大きな失敗をした人物に対して、冷たい目を向ける傾向にあります。これは自分たちの安全を守るためにはある意味当然なこと。

ただ、加害者側の視点に立って、作品が描かれたことで、別の視点を得られた読者も多いのではないでしょうか。

私の考えは別ページで語りつくしていますので、気になる方は是非見てください。

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