【ネタバレ注意】漫画「ひゃくえむ。」あらすじ解説!登場人物も一覧でまとめてみました。

【ネタバレ注意】漫画「ひゃくえむ。」あらすじ解説!登場人物も一覧でまとめてみました。

「100m、たった10秒のために人生のすべてを懸けられるか?」

走るだけでチヤホヤされた天才トガシと、走ることでしか自分を証明できなかった愚直な男コミヤ。たった100メートルの直線、わずか10秒程度の短い時間の中で、己のプライドと人生を削り合う男たちの狂気と執念を描いた傑作漫画『ひゃくえむ』

本記事では、本作の胸を刺すストーリーをネタバレありで徹底解説!二人の主人公をはじめ、彼らの前に立ちふさがる強烈なライバルたちも一覧でご紹介します。

劇場アニメ化(映画化)で再び脚光を浴びる本作の熱いドラマを、ぜひ一緒に振り返ってみましょう!

「ひゃくえむ」とは?

初版発行日2019年6月7日発売
連載媒体マガジンポケット
出版社講談社
作者魚豊
巻数全5巻
ジャンルスポーツ(陸上)
WikipediaひゃくえむのWikipedia

「ひゃくえむ」は講談社のWeb漫画アプリ『マガジンポケット』で連載され、全5巻というコンパクトさながら伝説的な人気を誇る作品。

劇場アニメ映画化でも大きな話題を呼び、今なお多くの読者を魅了し続けています。

「たった100mのために、なぜそこまで走るのか?」。陸上に賭ける男達の魅力を、詳しく紐解いていきます!

「ひゃくえむ」登場人物一覧

漫画「ひゃくえむ」の登場人物を一覧形式でまとめてみました。

学生編
トガシ
小宮
仁神タケル
浅草葵
貞広
寺川
山根先生
経田
社会人編
トガシ
小宮
カバキ
財津
海棠

「ひゃくえむ」本編のあらすじ

「ひゃくえむ」本編のあらすじを紹介します。

第1巻(1~6話)

【トガシ】はどこにでもいる普通の小学6年生。ただ1つ、『走るのが速い』ということを除いては。

100m 12秒34

生まれつき足の速いトガシは全国1位となります。


ある日、トガシの小学校に転校生がやってきます。

名前は【小宮】。内気で自己紹介すらままならない小宮はクラスメイトにいじめられ始めます。

トガシが帰宅しているとダッシュをした小宮が追い抜かします。決して足は速くない小宮に、なぜ走っているのかを問うと…

気が紛れるから。現実より辛いことをすると現実がぼやける。

現実逃避をする小宮に対して、トガシは「100m走が速ければ、全てが解決する」と話し、2人は放課後に100mのトレーニングを始めます。


当初はセンスなく、徒競走もビリだった小宮ですが、日に日に上達して運動会の日を迎えます。

トガシは余裕で1着を取り、迎えた小宮のレース。

隣のレーンにいるゲンタに煽られながらも決意を持ってスタートラインに立ちます。

スタート直後、ダッシュを決めながらも転倒。レースを諦めかけますが、トガシが激を入れます。再び立ち上がった小宮は猛然と追い込んでゲンタを交わしてゴール。このパフォーマンスでクラスメイトの見方が変わり、いじめられっ子を卒業するのでした。

100m走でクラスの人気者になった小宮。走ることにより一層の情熱を注ぎますが、フォームは既に完成し、伸びしろを失っていました。


トガシの小学校にオリンピックの元日本代表仁神豊の息子である【仁神タケル】が職業体験のため訪問します。

タケルは中学陸上大会で優勝。最年少(14歳)で100mを10秒台で走ったことが話題になっていました。

クラスメイトがタケルに質問をして、練習法やマインドなどを回答。そこから1週間クラスと共に過ごします。

数日後、体育の授業でトガシ・小宮達は校庭で走ることとなります。

トガシは100mを12秒53で走破。その内容を見たタケルはその才能を絶賛します。そして、小宮は13秒50で走破。トガシとの差を1秒以内まで詰めた事で満足する小宮ですが、タケルは「走るのを辞めた方がいい」と伝えます。

理由は『走りが全力過ぎて怖いから』

めちゃくちゃなフォームながら気持ちだけで限界突破する走りを見たタケルは〈小宮の破滅〉を感じたのでした。

走ること自体が生きる意味となっていた小宮。タケルのアドバイスにも、自分がトガシに負けていることにも納得がいかず、放課後にトガシとのタイマン勝負を挑みます。

トガシは100mを走る上でのプランを練って、序盤から小宮を突き放します。

勝利を確信しようとした時、小宮の足音が聞こえて並ばれていることを感じるとトガシは全力で走ります。

トガシが先頭で100m地点を通過しますが、振り返ると小宮が倒れていました。

たまたま勝負を見ていたタケルは小宮の元に駆け付けると、小宮の足の甲が疲労骨折していることに気付き病院へと運ばれます。

走ることに全力を注いでいた小宮、その小宮の迫力を目の当たりにして初めて全力で100mを走ったトガシ。

その夜、トガシは〈100mで小宮に負ける夢〉を見ます。自分の最大の強みであり、存在価値である足の速さが脅かされたトガシは人生で初めて《敗北する恐怖》を体感するのでした。

翌日、小宮は学校に来なくなり、姿を消していたのでした。


2人の勝負から3年が経ちます。

中学3年生になったトガシは全国中学陸上大会の男子100m決勝に出ていました。

中学1年から全国優勝を果たしていたトガシはこの大会でも優勝を収めますが、トガシは自分の才能・素質が枯渇しつつあることに気付いていました。

  • 1位を取り続けるものの詰まっていく他選手とのタイム差。
  • 勝てば勝つほど膨らんでいく周囲の期待。
  • もし勝てなくなったとき、自分はどうなるのか分からないという不安。

数々の想いを抱えながら、トガシは高校生になります。

第2巻(7~17話)

高校生になったトガシは陸上部には入らないことを決めます。

理由は【プレッシャーに弱いから】

負けを恐れるトガシは運動部の勧誘を避けながら、学校生活を送っています。

ある日、2年生の寺川という先輩から声を掛けられます。寺川はトガシの〈負けたくない〉という気持ちに寄り添ってくれました。

『負けてもいい』。その言葉を聞いたトガシは寺川に興味を持ち、アメフト部の練習見学にいきます。

親切に接する寺川ですが、部活に箔をつけるためトガシをアメフト部に入れようと裏工作をしました。

《陸上部の部長がアメフト部の部員に暴行を行った》という情報を流して、トガシの心を揺らしていきます。


トガシには陸上部の浅草葵が勧誘をしますが断わります。何度も勧誘されたことから〈1度だけ100mを走る姿を見たら諦める〉と言われて、トガシは走ることに。

100mを走り終ったトガシ。久しく感じていなかった手応えを感じるのでした。

後日、陸上部は部員不足のため廃部になることが通知されます。悔しい思いを抱えながらも、現実を受け入れる浅草の姿を見てトガシは陸上部入りを決めます。そして、裏ではアメフト部の嫌がらせがあったことを知るのでした。

トガシはアメフト部へ向かい、寺川らに《陸上部とアメフト部、リレーで勝負しろ》という要望を伝えます。寺川らは拒否しますが、アメフト部の暴力やタバコなどの証拠画像を見せて一歩も引きません。

トガシは勝負を承諾させるにあたり1つのハンデを課します。

勝負課目は800mリレー。

陸上部は4人で200mずつ走り、アメフト部は8人で100mずつ走る。

勝負にあたり陸上部の部長を説得しようと動くトガシ。陸上部の部長はかつて中学陸上大会で優勝した【仁神タケル】でした。

タケルは暴力事件を起こしたことで塞ぎ込んでおり、トガシの説得には応じません。トガシは陸上部の幽霊部員となっている貞広に声をかけて説得。貞弘は説得に応じてリレーに出ることを決めます。

顧問の平子は当初空気を見て〈事なかれ主義〉を貫いていましたが、トガシ達の熱量を感じてやる気を出し、陸上部の活動に参加する事を決めます。

陸上部全員が揃ったことでトガシは改めて仁神タケルの自宅を訪問します。

第3巻(18~25話)

陸上部員を出迎えたタケルは、〈自分の過去〉と〈陸上部を辞めた理由〉を語ります。

中学3年生の頃、タケルは大怪我をして1年間の休養を余儀なくされた。

高校に入ったタケルはヒーロー扱いされたが、自らの才能の枯渇を感じるように。ある時、タケルは柏木という生徒に出会います。

柏木は陸上の才能を持っており、あっという間に能力を開花させます。一方、能力が枯渇し、タイムが遅くなっていくタケル。

大会に出場するも過度なプレッシャーでフライング失格。そこから人望がなくなり、体育祭の部活対抗リレーで敗北した後、部員は徐々に減少。現在の3人になった。

その後、アメフト部に移った柏木らにイジメられ、暴力沙汰を犯して停学。自宅に引きこもることになったのでした。

トガシはタケルを無理矢理家から出して100m勝負を挑みます。

ブランクのあったタケルは惨敗。しかし、闘争心に火が点き、アメフト部との対決を迎えます。

  • 第1走者 浅草 100m
  • 第2走者 貞広 100m
  • 第3走者 トガシ 300m
  • 第4走者 タケル 300m

レースが始まります。

浅草はスタートダッシュを決めますが、男子であるアメフト部に抜かれていきます。しかし、100mという距離をプランニングしていた浅草は途中で抜き返して第2走者の貞広へ。

鈍足の貞広はアメフト部に抜かれて差を広げられますが、必死に走る貞広は再び追いつき・追い抜いていきます。そして第3走者のトガシへ。

序盤からトップスピードを維持するトガシは30m以上の差をつけますが、目一杯力を出したことで故障発生。急激に減速してアメフト部に抜かれてしまいます。

それでも諦めないトガシ。第4走者タケルは100mスタート地点を早くしてバトンを受け取ります。

タケルは快調に飛ばしますが、400m走ることになったタケルは200m地点で減速。執念で食らい付きますが、残り100m地点でアメフト部のアンカーにスイッチ。

1度は突き放されたもののタケルは挫折した時の自分を乗り越えるために走り、最後の最後で前に出て勝利を収めます。


5月某日、インターハイ東京支部予選当日

トガシはケガも完治して、陸上部4人は満を持して大会に出場します。

  • トガシ:決勝1位。全国大会進出
  • 仁神タケル:決勝3位。全国大会進出。
  • 貞広:予選12組4位敗退。
  • 浅草:準決勝3組5位敗退。

東京大会を勝ち上がり、名を轟かせるトガシ。一方、九州では小宮が大会記録を叩き出して全国大会へ向かうのでした。

第4巻(26~31話)

全国大会当日。

トガシは大会記録を出した小宮という選手が、かつて小学校で一緒に走った同級生だったことに気付きます。

予選1組。タケルは小宮と同じ組でした。

タケルはスタートダッシュを決めますが、あっという間に小宮に抜かれます。乱暴に見える走りながら驚くほどに精密。大差をつけて先頭ゴールして、タケルは予選敗退となります。

ここで小宮の回想シーンへ。

インターハイの4ヶ月前。小宮は名門西沢高校に入り、陸上部の入部テストを受けます。

小宮はスタートダッシュを決めたものの小学校の時の思い出が浮かび失速。補欠での合格となります。

2年生の部長経田は小宮の才能を見抜き励まします。

ある日、5年連続日本一の財津選手が西沢高校を訪問。小宮は講演後に財津に対して質問を投げ、「人生なんてくれてやれ」という言葉を貰います。

この言葉でイップスを克服した小宮は急成長。脅威に感じた経田は小宮を無視するよう部員に指示。

嫌がらせを受けながらも『早くなれば全てが変わる』という信念の元、小宮は練習を続けます。

迎えた大分県高校総体男子100m決勝は経田が完勝。

北九州大会予選、準決勝と経田は勝利しますが、徐々に小宮との差は縮まっていきます。恐れる経田は試合前に小宮のスパイクをボロボロにして妨害します。

しかし、小宮は脚をテーピングで固めて決勝戦を優勝。九州最強の座を勝ち取ります。

いよいよ、インターハイの決勝。

雨が降る中、トガシと小宮は隣のレーンに立ちます。そして、スタート。

ロケットスタートを決めたトガシは最初の40mまでは順調に先頭を走ります。しかし、そこから小宮が並び2人はデッドヒートを繰り広げます。

残り50mとなり、一瞬の気の緩みを見せるトガシ。小宮は一気に引き離して、先頭でゴールします。

トガシは無敗伝説に終止符を打つのでした。

それから10年が経過します。

第5巻(32~最終話)

トガシは小宮に敗北してから普通の選手になっていた。

企業の契約選手になれたものの全国大会では決勝最下位止まりで、契約更新がギリギリという状況。緩やかに右肩下がりとなっていました。

世界で活躍を続ける小宮。同じ企業ながら活躍を続ける【海棠】や【樺木】と比べて、明確に低迷するトガシはモチベーションも下がっていました。

走る意味を見失っていたトガシは新年会に参加。長年現役を続けている海棠に相談をして、トガシは自分が走る意味を見出します。

それから2ヶ月後。都内の某大会に出場します。

トガシは決勝戦に進出。マインドがリフレッシュしたトガシは風を感じながら激走、カバキと差のない2位に入賞するのでした。

日本陸上を目指して練習を重ねるトガシですが、肉離れを発症してしまい、医師から「日本陸上を辞退して下さい」と言われます。

日本陸上に出場できないと判明したことでトガシは会社をクビになります。

打ちひしがれるトガシは公園のベンチでたそがれていました。目の前で走っている子供に走りの指導をしているとき、トガシの目から涙がとめどなく溢れてきます。

「自分はまだ走りたい!」「自分はまだ勝ちたい!」ということを認識したトガシは日本陸上に出ることを決めます。


迎えた日本陸上の日。

  • 現チャンピオンの財津。
  • 財津に世代交代を迫る小宮。
  • 新星カバキ
  • ベテランの海棠

錚々たるメンバーが集まる中、予選が始まります。

トガシは予選1組。カバキと共に走ります。カバキはスタートダッシュを決めたものの、トガシは気持ちの乗った走りで追い込み1着でフィニッシュ。

準決勝が行われます。

  • 準決勝1組:トガシ、カバキ
  • 準決勝2組:小宮、財津、海棠

準決勝1組目。トガシとカバキはスタートダッシュを決めて、そのままワンツーフィニッシュ。決勝進出を決めます。

準決勝2組目。小宮と財津のマッチレースが予想されるなか、海棠も食らいついて三つ巴のレースに。中盤は財津が抜け出しますが、海棠が必死に追い上げて抜かすと1着でゴール。

2着には小宮が入り、財津は5着に敗れ準決勝で敗退となります。

翌日、決勝戦を迎えます。

試合前、記録にこだわりながらも準決勝で海棠に敗れた小宮は自分の走る意義を考えていました。そこにトガシが現れ、2人は走ることの意義について会話をします。

決勝が始まる前に、〈準決勝で敗れた財津は現役引退を表明する〉というニュースが流れます。

レースがスタート。

先行する小宮を追いかけるトガシ。途中で並びかけるものの再度突き放され、50m地点で失速していくトガシ。

トガシは足の痛みをこらえながらも再加速。小宮を抜かして先頭に立ちます。しかし、勝ちたい気持ちで並びかける小宮。

2人は並んだままゴールへなだれ込んでいきます。ここでナレーションが流れます。

俺の名はトガシ。

どこにでもいる普通の人間だ。ただ1つ変わったことがあるとすれば、走るのが、好きだ…。

2人はゴール。勝者が分からない状態で「ひゃくえむ」は終了となります。

U-NEXTでアニメ映画版『ひゃくえむ』を観る

【PR】漫画『ひゃくえむ。』を読んだ方にこそ、アニメ映画版も観てほしい。

その理由は、単純に「漫画をアニメ化した作品だから」ではありません。

『ひゃくえむ。』は、わずか100メートルの短距離走に人生を懸ける少年たちの物語。才能、努力、勝負への執念、そして走ることに対する葛藤など、登場人物たちの複雑な感情が描かれています。

漫画版を読んで心を動かされた方なら、アニメ映画版ではどのように表現されているのか、気になるのではないでしょうか?

「漫画とアニメ映画では、何が違うの?」

そう思った方は、ぜひ自分の目で確かめてみてください。

映像ならではの疾走感や、100メートル走に懸ける登場人物たちの熱い思いなど、漫画とはまた違った魅力を楽しめるはずです。

そして、アニメ映画版『ひゃくえむ。』を観るなら「U-NEXT」もチェックしてみてください。

U-NEXTでは、映画・ドラマ・アニメなど、さまざまなジャンルの作品が配信されています。31日間の無料トライアルが利用できる場合は、期間中に気になっていた作品を楽しむきっかけにもなります。
※配信状況や無料トライアルの適用条件は、申し込み前に公式サイトでご確認ください。

「漫画版は読んだけど、アニメ映画版はまだ観ていない」

そんな方は、この機会にアニメ映画版『ひゃくえむ。』もチェックしてみてはいかがでしょうか?

100メートルという短い距離に懸ける、登場人物たちの熱い思い。
漫画とはまた違った『ひゃくえむ。』の世界を、ぜひ映像で味わってみてください。

この記事の監修者

ギャンラブ管理人モト

蒼井ユウ|漫画考察ライター/元週刊誌編集者

週刊漫画誌の編集部にて10年勤務。構成・キャラ分析・伏線回収など「読者が見落としがちなポイント」を深掘りする記事を執筆中。

書籍『漫画から見る人物観察学』出版予定。

運営者情報を見る

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA